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■小澤 昭彦先生
(おざわ あきひこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP・第2種証券外務員資格・一級建築士。
1953年生まれ。

■杉井 克彦先生
(すぎい かつひこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP・税理士・社会保険労務士。
1961年生まれ。

■土橋 和夫先生
(つちはし かずお)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP・管理業務主任者・DCアドバイザー。
1952年生まれ。

■芝 正則先生
(しば まさのり)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP・DCアドバイザー・第2種証券外務員資格・キャリアカウンセラー。
1959年生まれ。

■大石 泉先生
(おおいし いずみ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP・宅地建物取引主任者・キャリアプランナー・産業カウンセラー。
1963年生まれ。


Vol.54 パート・アルバイト等の収入について


読者アンケートでは約50%弱の皆様にパート・アルバイト等の収入があり、約15%のママさんが正社員として働いておられるようです。一方、35%のママさんは全く収入がないともお答えいただきました。今回は、ママさんがパート等の副収入を得る場合にはどのような点に注意すべきかをお伝えいたします。


1)年間103万円の壁 
 この“103万円”が壁となる理由は、「所得税の所得控除」によるものです。つまり、パートやアルバイトだけでなく、派遣社員、正社員などの方々(給与所得者)が年収103万円以下だとご自身で所得税を払わなくてもよく、主婦の場合は夫の所得税の計算時に配偶者控除を受けられるからです。

2)給与の所得税の計算

 では、所得税はどのようにして決まるのでしょうか?収入が給料だけで、家賃収入や株の売却益など他の所得がない場合で考えてみます。
 所得税は、一年間の所得に対して課せられる税金です。給与所得者にとっての所得は、〈給与所得の金額=給与収入金額ー給与所得控除額〉となります。
 給与収入金額とは、1年間(1月から12月まで)に支払われた給与・賞与の合計額で、源泉徴収される前の総額の金額です。この場合、パート収入・アルバイト収入・派遣社員・正社員などの呼び方はいろいろあっても、全てこの“給与所得”として扱うので注意してください。前述の「給与所得控除」というのは、自営業者などの必要経費のようなものです。この給与所得控除の最低額は65万円で、給与収入金額が65万円以下であれば、給与所得が0になるわけです。
 次に、給与所得の金額から差し引かれる“控除”には15種類ほどありますが、基礎控除38万円が最低保証されています。この基礎控除の38万円と前述の給与所得控除の65万円の合計が103万円です。つまり、給与の収入が103万円なら、給与所得控除65万円、基礎控除38万円が引かれて所得がゼロになります。収入はあっても“所得”はないということになります。この理由より、パパさんから見て配偶者(扶養家族)と認定されるというわけです。そしてパパさんの所得税を計算する時に、配偶者控除が適用され、パパさんの所得税が安くなるというわけです。

3)年間130万円の壁(健康保険編)

 年間130万円の壁は、健康保険の被扶養者、国民年金3号被保険者の問題から生じるものです。健康保険の被扶養者(夫の扶養対象者)になれるかどうかの判断基準となる金額です(健康保険組合の場合、若干異なる場合があります)。パート等で年収が130万円以上となった場合は、自ら国民健康保険に加入することになります(正社員と同等程度の勤務時間の場合は、パート勤務先の健康保険に加入する場合もあります)。

4)年間130万円の壁(国民年金編)

 専業主婦であるママさんは、国民年金の第3号被保険者となって月々の保険料は支払わなくてもいいですし、年金をもらうときには保険料を納めていたものとして扱われます。国民年金の第3号被保険者となるためのママさんの年収基準は、健康保険と同様に年収130万円未満になっています。年収が130万円以上になった場合、自ら国民年金に加入する必要がありますし、保険料も納めなければなりません。ですから年収130万円以上になった瞬間に、健康保険や国民年金の保険料負担が発生するので、収入が増えても手取りが減るという逆転現象が発生するので注意が必要です。

5)年間103万円の壁はその他にも影響する

 この壁は、税金・健康保険・国民年金だけに影響するものではありません。会社の家族手当の支給要件が“年収103万円以下の家族”という基準のところが多くあります。そのために、年収103万円以下にしてパート等として働くことにするママさんも多いわけです。私見ですが、ママさんが年収103万円を超えてしまうならば、前述の家族手当や税金上、保険料等のデメリットを考えると、いっそのこと年間170万円以上の正社員として働く方が、パパさんとママさんの手取合計額が多くなると思います。

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